視点
新しい介護システムについて考える
山手 茂
1
1東洋大学社会学部
pp.84-85
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901420
- 有料閲覧
- 文献概要
1994年12月「高齢者介護・自立支援システム研究会報告書」が発表された前後から活発になった「新しい介護システム」に関する論議は,1995年7月「老人保健福祉審議会中間報告」が発表されて以来,一段と盛り上がっている.保健・医療・福祉関係の専門職団体や学会ではそれぞれ専門的見地からの検討が行われ,関係分野の専門誌でも特集記事が掲載されている.
その論議の内容は,「公的介護保険」に関する事項が中心であり,「新しい介護システム」そのものに関する検討が不十分である.「社会保険方式の導入」は,「新しい介護システム」の重要なサブ・システムであるとしても,トータル・システムではない.このことは,健康保険と保健・医療システムの関係について考えてみれば明らかである.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.