連載 忍冬のように[私が生きているということ]・7
ついに重大な症状が
水上 學
1
1七里病院
pp.1016-1019
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900241
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「夜勤明け」素描
忙しかった4日間の夜勤からようやく解放され,ホッとした瞬間にそれまでの緊張が抜け,疲労がどっと襲ってきました.すでに,時刻は午前11時を過ぎていました.私は早く帰って寝ようと思いながら,白衣から私服に素早く着替え,バス停へと急ぎました.
外は好天に恵まれ,眩しい陽が照り,こんな日は日光浴と洒落てみたいところですが,SLE(全身性エリテマトーデス)の患者は日光に長く当たることが病状を増悪させる誘因の1つとされているので,私はそういうわけにもいかないのです.しかし,通勤のみに関して言えば,私はバスや電車を乗り継いで帰宅するので,紫外線に対しての心配も少なく,気楽な面があります.それよりも,勤務終了後は帰宅するための体力しか残されていないような気がするのです.
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