特集 全身疾患と口腔ケア
対象別 口腔ケアのツボ
②人工呼吸器関連肺炎(VAP)
花岡 宏美
1
,
坂野 仁美
1
,
岸本 裕充
1
1兵庫医科大学病院 歯科口腔外科
pp.27-30
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101683
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VAP発症の機序
人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia:以下、VAP)はさまざまな原因が重なり合って起きます。したがって、その予防には口腔ケアを含め総合的に取り組むことが必要で、その指針をまとめたものが「VAPバンドル」です(図表1)。
VAP発症の最大のリスクは、気管チューブの長期留置によってチューブにバイオフィルムが形成されることです。挿管しない非侵襲的陽圧換気法(NPPV)で人工呼吸管理することでVAP発症のリスクを軽減できることからも、気管チューブがリスクであることがわかります。
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