特集 短時間正職員のいる病院
看護―人事のコラボレーションを展開
竹中 君夫
1
1社会医療法人明和会医療福祉センター
pp.41-44
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101596
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制度の概要
7段階の勤務形態を設定
2008年4月に試行を開始し、2009年10月現在、10名が制度を利用しています。職員すべてを対象としたWLB(ワークライフバランス)制度なので、誰でも利用が可能です。給与は、正職員(所定時間勤務)と比較して、労働時間が短い分につき、基本給を比例削減しています。
短時間正職員はWLB制度の1つと位置づけています。当院では、看護職が自分の意思で勤務のペースを上げたり下げたりできるように7段階の勤務形態を用意しています(図表1)。実際の制度運営の場面では、ステップアップする看護職がすべての段階を希望するのに対し、ステップダウンする看護職がStep1を希望するケースは、まずありません。安定した労働条件で働く正職員にとって、パートタイマー(時給・社会保険なし)へのステップダウンは想定外といえます。短時間正職員は、パートタイマーのような不安定な雇用形態を回避し、労働条件面でも優遇されるという大きなメリットがあるうえに、正職員よりはゆるやかなペースで精神・身体両面の負荷が少ない、つまり、非常に選択しやすい中間的な制度と位置づけられます。
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