調査・研究
精神疾患患者への運動療法導入の可能性
泉水 宏臣
1
,
永松 俊哉
1
Hiroomi Sensui
1
,
Toshiya Nagamatsu
1
1(財)明治安田厚生事業団 体力医学研究所
pp.882-885
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101332
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精神疾患に「運動」は禁忌?
皆さんは,治療の一手段として精神疾患の患者さんに運動を行なわせることに,どのようなイメージをおもちでしょうか.私が身近な医師や看護師に「精神疾患の患者さんに運動を勧めたいがどうだろうか」と相談したときの答えは,「うつ病には安静第一だから運動は禁忌だ」,「統合失調症の患者を見ていて無理だと思う」,といったネガティブなものがほとんどでした.しかし一方で,運動がメンタルヘルスを改善するという話や,うつ病に効くといった話をお聞きになったこともあるのではないでしょうか.
現在,我々は,運動が精神的健康に及ぼす効果について研究を進めています.その一環として,精神疾患患者の治療・リハビリテーション,あるいはQOL向上に運動が貢献できるのではないかと考え,その効果検証を行なっています.
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