特集 いい運動,悪い運動
「疾患と運動」にまつわる不安に答えます
「心疾患と運動」にまつわる不安に答えます
小倉 太一
1
Taichi Ogura
1
1健康科学大学健康科学部理学療法学科
pp.647-655
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101298
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近年,心疾患の運動療法が薬物療法など他の治療方法と同様,あるいはそれ以上 に有効であるとして,心疾患のリハビリテーション(以下,心臓リハビリテーション)において重要な位置を占めています.循環器専門治療を行なう施設以外では,急性期から回復期,維持期において心臓リハビリテーションの実施が困難であるため,運動療法の必要性を病棟の看護師,患者自身に認識していただく機会が少ないのも事実です.
しかし,そういった施設においても,心疾患を抱えた患者,とくに高齢者の入院が多くなり,入院中および退院後の運動や日常性活動作(Activity of Daily Living:ADL)に関する指導の需要が高まってきています.今回は,心疾患を有する患者の入院中(急性期)および退院後(回復期から維持期)の運動についての概要とリスク管理,運動指導について解説します.
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