特集 くじけてばかりはいられない 糖尿病看護の知恵袋
インスリン療法のトラブルポイント
古家 美幸
1
1天理よろづ相談所病院内分泌内科
pp.43-47
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100899
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糖尿病患者数の増加に伴い,インスリン療法を行なっている患者も年々増加しており,インスリン療法は1型糖尿病のみならず,2型糖尿病における有効な治療法として,広く受け入れられています.インスリン療法はインスリンの作用不足を補ううえで,もっとも生理的であり,よりよい血糖コントロールを実現できる治療法です.しかし,単に薬を服用すればよい内服治療とは異なり,注射手技の習得・実施,時間や場所の制限といった社会的活動や日常生活に与える影響,またインスリン注射を始めるにあたって生じうる不安,恐怖,悲しみ,そして開始後の低血糖に対する不安などの心理的負担を伴うことを私たちは理解しておかなければいけません.
そこで,患者がインスリン治療を行なっていく際に,直面するさまざまな問題について,私たちがどのような援助を行なっていけばよいかについて,考えていきたいと思います.
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