特集1 これでは子どもが守れない!? 小児看護の“危機”とは何か
それでも現場は変えられる:私のチャレンジ
①小児看護専門看護師の導入が医療の質に変化をおこす
佐藤 奈々子
1
,
藤波 富美子
1
1横浜市立大学医学部附属病院
pp.656-659
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100757
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筆者(佐藤)は,埼玉県立小児医療センターと横浜市立大学医学部附属病院での実践を経て,2002年5月,小児看護専門看護師の一期生として認定を受けた.同時期に藤波は,他病院からの配転で,当院の小児科病棟看護師長に着任した.当院における小児看護専門看護師の活動の確立にあたって筆者らは,多くの人たちに支えられながら,日々相談を重ね,二人三脚で歩んできた.これまでのチャレンジと変革の一部を紹介する.
当院は,高度先進医療を担う大学病院で,21の診療科から構成され,病床数は623床である.子どもの入院は小児科だけではなく,ほぼ全診療科にわたっている.小児科病棟は32床,NICUは6床である.小児科病棟では付き添いはなく面会のスタイルをとっている.看護方式はモジュール型継続受け持ち看護方式である.
小児看護専門看護師は認定後から現在まで,配属先は変わらず小児科病棟で,位置付けは師長直属のスタッフである.役割については図1のように表現している.
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