連載 鵜の目タカノ目ケアマネの目・9
10年の社会的入院―どこにも行き場のない患者さん
高野 龍昭
pp.276-279
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100703
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さほど治療の必要はないにもかかわらず,医療機関から退院できないでいる患者さん.こうしたいわゆる「社会的入院」の患者さんに対しては,どうしてもネガティブな感情を抱きがちですよね.「家族がはやく引き取ればいいのに」「生死にかかわるような治療が必要なほかの患者さんがいるのに」などなど.
たしかに,普通なら退院できるのに,本来は治療を必要とする人のためのベッドを長い期間占領していることを肯定はできません.でも,社会的入院の患者さんが誰しも好き好んで入院を続けているというわけでもないのです.
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