連載 In the assisted living シアトル・高齢者ケア事情・3
問題点が多い男女関係
北野 敬子
1
1アシステッド・リビング
pp.280-283
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100704
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6か月前に妻を亡くしたフィル氏(88歳・男性)は娘の希望で私の勤務するアシステッド・リビング(日本ではケアホームまたはケア付き住宅といわれる高齢者用居住医療施設のこと)へ入居してきた.医師からは痴呆症と糖尿病の診断があり,妻が亡くなったことは覚えていたが「いつのことだったかな?」と時間的なことは記憶になかった.
どこの施設でもそうだが,この施設でも女性の入居者が男性よりも圧倒的に多い.そのためフィル氏は女性入居者3人と食堂のテーブルに同席することになった.なかでもとくにリリアンさんと仲が良くなり,彼女の部屋へ遊びに行くようになった.
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