連載 In the assisted living シアトル・高齢者ケア事情・11
ターミナル期にある入居者の管理
北野 敬子
1
1アシステッド・リビング
pp.1138-1141
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100567
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「ケイコ,2階の食堂にきて! クリスさん,声が出なくなったみたい!」
入居者アシスタント(Resident Assistant;以下,RA)のカリーナが私のオフィスへ連絡してきた.
クリスさん(87歳,女性)がこのアシステッド・リビングの開設と同時に入居してから,もう4年以上になる.入居後は特に大きな問題もなく過ごしてきたが,6か月前に自室で転倒していたのを発見され,救急外来(ER)へ運ばれた.骨折などはなかったが,血液検査で異常がみられたため,緊急入院となった.そして胸部X線検査の結果,当初は「結核の疑い」と診断されて私たちをうろたえさせたが,最終的には胸部のがんと診断された.
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