連載 In the assisted living シアトル・高齢者ケア事情・10
「間違えました」ではすまない誤薬
北野 敬子
1
1アシステッド・リビング
pp.1034-1037
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100550
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「ケイコ,マーシーさんの薬を一緒に確認して!」
入居者アシスタント(Resident Assistant;以下,RA)のジュリーが私のオフィスへやってきた.
このところ,RA不足で手が足りない.薬介助を担当していたメリーが結婚し,施設をやめたのだ.そこで私は,長年RAをしており,薬介助の経験もあるジュリーにこの役を割り当てた.彼女の本来の担当は入居者の直接ケアである.そのため,薬介助の再トレーニングを2日間行ない,この日から1人で介助を担当することになったのだ.
私たちは,マーシーさん(79歳,女性)の薬を1つひとつ与薬表と照らし合わせて確認した.「よし,だいじょうぶだわ.今から渡してきます」.ジュリーはそう言い,朝の9時頃私のオフィスを出ていった.
さっき確認したのに !?
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