特集 ここまでできる! 外来看護―知恵を絞って成果につなげる
外来における糖尿病療養支援―インスリン自己注射導入を中心に
野上 さとみ
1
1NTT東日本関東病院外来
pp.959-964
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100537
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はじめに
NTT東日本関東病院(以下,当院)は,2000年12月に新病院を開設した.606床(一般病床556床,精神科50床)の病床数を有し,2003年の平均在院日数は13.5日,外来平均患者数は2251人/日であった.東京都二次救急医療機関の指定も受け,地域における急性期医療の中核病院としての機能を果たしている.
在院日数の短縮化や医療技術の進歩により,以前は入院で行なわれていた療養指導も外来で行なわれるようになってきた.外来での療養指導(知識・技術等)のかかわりは,慢性疾患患者のセルフケアの自立の鍵を握っている.当院の外来では,看護師が糖尿病療養支援のほかに,在宅酸素療法,ストーマ外来および産婦人科外来での指導等の看護相談にあたっている.
現在,当院で外来管理している糖尿病患者数は約3000人で,とくに専門的な治療を要する1型糖尿病の患者数は約150人である.1998年からは外来でもインスリン療法への切り換えと自己注射の指導(以下,インスリン導入)を開始した.2003年の総指導件数は603件に上る.
本稿では,当院の外来で行なっているインスリン導入を中心に外来看護師による糖尿病療養支援の実際を紹介する.
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