連載 鵜の目タカノ目ケアマネの目・12 [最終回]
1人では何もできない私たち
高野 龍昭
pp.576-579
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100468
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この連載を通して私自身があらためて気づいたことは,ケアマネは1人だけではなにもできない存在だということです.ケアマネは,患者・利用者さんの置かれている状況を理解してそれを共有し,その問題を解決する方策を講じることはできても,病気や障害で一度は挫折感を味わった利用者さんの生活を修復するために実際に活躍するのは,訪問看護師や訪問介護員(ホームヘルパー)などの専門職,ご近所やご家族などの周囲の人々,そして最終的には誰よりもご本人自身なのです.見方を変えれば,ケアマネの仕事はそうした人々との関係が築けないことには成り立たない,という思いがしています.
今回は,チヅさん(仮名:79歳・女性)の事例1)を通してこのことを考えてみます.
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