現場から
体位変換用シーツによる体圧測定の検討(続報)
木原 典子
1
,
藤田 香織
1
,
福田 奈津子
1
,
岡田 知華
1
,
中村 衣里
1
1広島赤十字・原爆病院
pp.489-491
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100446
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
看護師または介護者が,患者の体位変換や移動をするとき,患者の身体の下に敷かれているシーツ等を体位変換用シーツとして利用し,介護者2人がベッドの両サイドから患者を持ち上げ,宙に浮かせた状態で移動させることが多い.これは患者をひきずって移動させることによって発生する摩擦やズレを防止するためと,体位変換用シーツを利用することで介護者側が患者を持ち上げやすいという理由からである.
そのとき介護者は,体位変換用シーツの自分の持ちやすい位置をつかんで患者を持ち上げている.しかし,持ち上げられたときの患者側ではどのような変化が起こっているのだろうか.とくに患者の体圧はどう変化しているのだろうか.さらに,仙骨部に骨突出,またはポケットを有する褥瘡がある場合,患者にはどのような負担がかかっているのだろうか.持ち上げている時間は一瞬または数秒だが,すでに褥瘡がある場合,とくに既存のポケットがある場合は,その拡大を防ぐため,「引っ張り応力」がなるべく加わらない方法をとるべきだと考える.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.