特集 根拠あるケアで患者の苦痛を減らすために 手術の疑問を解決します
コラム 術中急変時の家族への対応
犬童 万里代
1
,
山口 円
2
1東京大学医学部附属病院看護部手術部
2大阪赤十字病院看護部
pp.723-725
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100346
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●はじめに
事前に準備を万全にして臨んだ手術であっても,手術中にショック状態や心停止など予期せぬ事態が発生することがある.手術中のリスクについては,家族にも事前に説明がなされているが,それでも予期せぬことが生じた場合,家族は患者に代わって意思決定を求められる.
手術中の急変時は,患者への対応が優先される.このため,家族や病棟の看護師には,急変している患者の状況がタイムリーに伝わりにくい.しかし,家族は患者の状態をすべて知りたいと思っており,家族を失うかもしれないという状況は,家族にとって大きなストレスである.本稿は,手術中の急変時に手術室看護師が行なう家族への援助と病棟看護師との連携について述べる.
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