特集 無理しない委員会活動 私たちそれぞれのやり方
新しい委員会を作っていく楽しみと苦しみ―災害看護委員会を立ち上げて
實石 光歩
1
1藤枝市立総合病院
pp.512-514
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100300
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その日は突然やってきた.「主任さん,今年度から災害看護委員会を立ち上げることになったから,副委員長よろしく」と師長から声がかかったのだ.私は救急看護認定看護師ではあったが,災害看護委員会などという聞いたことのないものができることに,正直不安な気持ちで一杯だった.
災害という言葉を聞き,阪神・淡路大震災,スマトラ沖地震,新潟中越地震など自然災害を連想する人は多い.しかし,都市部へ人口が集中し,三次元での生活環境(地下や高層ビル),列車・航空機などによる大量高速輸送など現代社会ゆえに引き起こされる災害も多くある.JR福知山線脱線事故などの人為的災害や東京の地下鉄サリン事件などの特殊災害なども含め,対策についても考えていく必要があるのは事実である.
災害が起こったらどんな動きをすればいいのだろう,いつ起こるともわからない災害に対して何をどのように備えればいいのだろう,という戸惑いは多々あったものの,認定看護師という立場である以上,皆を指導していかなくてはいけない,災害についてあれもこれも教えたい,との意気込みも生まれてきはした.そんな中で,委員会活動が始まったのである.
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