調査・研究
がん告知の状況から見えたもの―当院受診患者および地域住民へのアンケート結果より
末永 淳子
1
,
大迫 千代
1
,
成田 真由美
1
,
曽山 純子
1
,
西ノ村 江美
1
,
松田 純代
1
,
篠原 義子
1
1国民健康保険高原病院看護部
pp.155-159
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100097
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はじめに
がん告知は,患者側と医療者側が良好な協力関係の下に治療方法を選択したり,精神的援助を検討するためには不可欠であることから,わが国でもがんは告知の方向に進んでいる1,2).しかし,患者の家族が患者本人への告知に反対したり,患者が告知を受け入れにくい状況にある場合には,患者への告知をためらうことがあるのも事実である.
当院における1999~2003(平成11~15)年度の5年間のがん告知状況を分析しても,家族が反対した場合には告知していないのが実情であることが明らかとなり,そのことに対して多少のわだかまりや不満足感の残ることがあった.そこで,住民1424人に対してがん告知に関するアンケートを実施し,告知を取り巻く住民の意識を分析することで,告知率を上げるための対策を検討したので報告する.
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