特別記事
―ケアに生かす創造的アプローチ―ダンスセラピーへの招待
大沼 小雪
1
Onuma Koyuki
1
1原クリニックダンスセラピールーム
pp.345-349
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100060
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はじめに
私は看護教員という立場と,ダンスセラピストという立場の二足のわらじを履いて17年ほどになります.最近,ある看護系の団体に「癒し」というテーマで講演する機会があり,そこでダンスセラピーを紹介しましたが,ダンスセラピーという言葉を知っている人は1人もいませんでした.私はこれまで,毎年のように日本芸術療法学会,日本ダンス・セラピー協会でその成果を発表してきましたが,看護界ばかりではなく,医療全体においてダンスセラピーの認知度は低いようです.
私は,これまでの多くの患者との関わりから,病気の部分だけを見るのではなく,ケアに芸術的なアプローチを加えることで,健康な側面を引き出すことができるのではないかと考えるようになりました.そのような思いから,ケアのヒントにしていただければと,このユニークなアプローチの1つであるダンスセラピーについて紹介したいと思います.
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