連載 対応に迷うケースに出会ったら―それでもケアをしなければならない看護師のために⑪
倫理的問題の捉え方と対処の視点をそなえましょう
中尾 久子
1
1九州大学医学部保健学科
pp.189-193
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100035
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前回まで,「看護倫理症例集作成の試み」研究班のメンバー1)が看護職の倫理に関する事例を提示し,その分析や対応について説明を加えてきました.さまざまな領域の事例を紹介しましたが,看護職の活動範囲は広く,取り扱えなかった問題もあります.
そこで今回はそのような事例をまとめて,倫理原則(自律性,無危害,善行,正義・公正,真実,忠誠),看護専門職としての倫理,患者の権利との関連を鑑みながら,倫理的問題の捉え方と対処の視点について述べます.倫理問題は,関係者の状況や背景により多様な因子を含んでいるため,ここに挙げた原則を基に,具体的にあなたが遭遇した事例にあわせて,考えやすい原則や権利などを検討しながら読んでいただければ幸いです.
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