特集 生活をささえる防災計画—阪神・淡路大震災の教訓
災害にそなえる衛生対策
森本 征生
1
1神戸市中央保健所衛生課
pp.267-271
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901461
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わずか数十秒の間に,6,000人をも超える尊い生命を奪い,都市を完全に破壊してしまった「阪神・淡路大震災」は,緊急時における都市機能が完全に麻痺をしてしまうという近代都市の脆弱さを図らずも露呈するとともに,数多くの教訓と課題を残した.
神戸市では,従来から「神戸市地域防災計画」などを策定し,緊急時の対応に備えてきたが,今回の震災が通常の想定をはるかに越えた大規模なものであり,しかも職員も同時に被災者であったことなどより計画どおりの初期対応はほとんど不可能であったことは否めない.
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