今月のニュース診断
ヒト・クローニングの急展開を眺めながら
加藤 秀一
1
1明治学院大学社会学部社会学・性現象論
pp.706-707
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903488
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四割打者の死
本欄の読者のみなさんが野球にどれくらい関心をお持ちなのか,たいへん心許ないのだが,今回はどうかある偉大な野球選手についての話題から始めることをお許しいただきたい。7月5日に83歳で亡くなった往年の大打者,テッド・ウィリアムズのことである。
第二次大戦を挟んで長年ボストン・レッドソックス一筋に活躍し,そのひたむきなプレーをファンに愛されたウィリアムズは,記録面でも首位打者6度,本塁打王,打点王を各4度,3冠王も2度という偉大な数字を残している。しかし彼が残した最も重要な記録は,1941年に打率4割6厘を打ち,現在に至る(おそらく今後も)大リーグの歴史上「最後の四割打者」となったことだろう。
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