短歌のまどい
「土を眺めて」について
牧 恒樹
pp.62-64
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200574
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窪田空穗は先年故人となつたアララギ派の総帥齋藤茂吉と並んで,現歌壇の長老と自他共にゆるす大家です.その門に集う歌人の系統は,結社「まひる野」,「槻の木」,「沃野」,「地上」等々の傍系と,「國民文学」の本流とを加え,世に「國民文学系」という,アララギと竝称される作風を形成しています.皆さんの中にもこのどれかの結社に入つて歌を勉強していられる方も多いかと思います.今回は大正7年,作者41才にして刊行された歌集「土を眺めて」を紹介してみようと思います.
作者は自らこの歌集の序文で次の樣に言つています.
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