連載 英国助産婦学生日記・22
NICU初体験
日方 圭子
1
1英国・サリー大学助産課程(ダイレクトエントリーコース)
pp.963
発行日 2002年11月25日
Published Date 2002/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902990
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●NICUでの経験
8月半ばNICUでの実習があった。NICUは分娩室の隣,ドア1つで隔てられたところにある。けれど仕事の視点の違いからNICUスタッフと助産婦とは,なにか「同僚」という雰囲気ではなく,意思の疎通がうまくいっていない部分が多々,見受けられる。これはこの病院だけに限ったことなのだろうか。そうしたこともあってか,実習当初,私は「お客さん」のような気持ちであった。実習期間は短く,さわりしかできない。
初日は小さい赤ちゃんを扱うのに慣れてないため,1,500gの赤ちゃんに哺乳瓶でミルクをあげたり,おしめを替えたりするのもおっかなびっくりだった。血中酸素濃度のモニターが鳴り,赤ちゃんが青くなっていく様子はさすがに怖かった。そんなときはすぐに看護婦が飛んできて,慌てず指導をしてくれる。学生に慣れているスタッフが頼もしく思えた。
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