連載 英国助産婦学生日記・12
充実した1年を終えて夏休みへ
日方 圭子
1
1英国・サリー大学助産課程(ダイレクトエントリーコース)
pp.1100-1101
発行日 2001年12月25日
Published Date 2001/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902786
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もっと手を出そうと決意
前回の実習では自信がつくのを待って手を出さずに見ていることがほとんどだったので,今回の「実習2」では自信のつくのを待っている時間はない,と手を出すことを決心した。コミュニティでメントーのパムも押してくれて,私主体で,パムは後ろでサポートするという体制で仕事ができるようにしてくれた。そのおかげでまだ自信がないながらも,初診,妊婦検診,産後の家庭訪問でどんどん手が出せるようになった。分娩室実習ではマンデイが第一ステージの産婦さんとパートナーと私を分娩室に残して,「じゃあお茶を飲んでくるから,何かあったらブザーを押してね」と出て行くことが増えた。先輩が同室にいるんじゃ自由に産婦さんに接することができないから,という助産婦歴2年のマンデイならではの配慮からだったし,確かに一人だと自分主導で産婦さんとの関係も作ろうと努力する。マンデイが横にいるのといないのとでは大きな違いがあると気づいた。
この実習中に一度だけ,生まれてくる赤ちゃんの頭に手を添えて,そのまま生まれた赤ちゃんをお母さんのお腹の上に乗せるということをした。手を添える=「介助」と呼ぶのだとしたら介助した,ということになるけれど,実感はなかった。手はあったけれど,産婦を支えたのは私じゃないしメルだったから。次回9月の実習では分娩室が主なので,お産の介助をもっと経験できるんじゃないかと期待している。
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