特集 助産婦のになう性教育
草加市立病院の10年の歩み
相島 初江
1
,
武井 恒代
1
,
山崎 いつ子
1
,
渡辺 槇子
1
1草加市立病院産婦人科病棟
pp.676-682
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902701
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はじめに
当草加市立病院は,1977年から看護体制の改善に取り組んだ。産婦人科病棟の具体的改善は,母乳外来,助産婦外来の開設,そして継続看護の充実を目指す活動の開始であった。この過程において,助産婦を必要としている妊産褥婦が地域に多々いることに気づき,当院以外で出産される妊産婦にも関わっていきたいと考えるようになった。地域の保健センターへ働きかけ,1989年から地域の保健センターで勤労妊婦を中心にした両親学級を開始した。また草加市体育協会との協賛で妊産婦体操教室を担当し,地域や他施設でお産をする妊産婦との出会いも大切にするようにした。
地域活動を始めたところ,10代の望まない妊娠,中絶,出産,の事例に遭遇するようになった。そのたびに,助産婦として,「生命誕生の素晴らしさ」,「自分の身体を大切にすること」を伝えたい,母性を尊ぶ子供に育ってほしいと願う気持ちが高まってきた。そこで,性教育活動に取り組むため(社)日本家族計画協会主催の「思春期セミナー」を受講し準備を始めた。
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