思春期は女の子だけのもの？

　先日，厚生労働省による21世紀の新時代に向けてのプロジェクト“健やか親子21”の会合に出席して驚いた。思春期の子供達の健全な成長を育むことを目的としたその委員会の，並み居る多くのメンバーの中に，男の子・男性のことを真面目に考え対応している専門分野の代表委員が殆ど，いや全くいないのには，本当にショックを受けた。

　筆者も泌尿器科学・男性学代表としてではなく，性の健康医学財団から性感染症を問題とするという立場で招かれただけのことであった。坂口大臣以下，局長・課長さん方に“思春期の子供の半分は男の子であることを忘れないで下さい。こんな女性偏重型のメンバー構成で社会的に健全な男女思春期問題の教育指導ができるのでしょうか？”とややあきれながら質問した次第である。