特集 タッチケア(下)
ふれあうことの心とからだのメカニズム
4.神経科学からみたタッチ
池本 桂子
1,2
1藤田保健衛生大学医学部第二解剖
2現・回精会北津島病院精神科
pp.210-213
発行日 2001年3月25日
Published Date 2001/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902603
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情動とは
快・不快・喜怒哀楽といった情動を司る物質の代表はモノアミン(ドーパミン,ノルアドレナリン,アドレナリン,セロトニン)である(図1)。これらを合成するニューロンは,脳内に特定の局在をもち,他のニューロンとネットワークをつくり,大脳辺縁系と関わる経路に働いて,気分,情動行動に関与する。
「情動」すなわち,「生体にとっての快・不快・喜怒哀楽」,「生物が危機に面したときに起こる心身の反応」には,①入力系→②情動評価・情動体験→③出力系の3つの側面がある。
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