研究・調査・報告
超低出生体重児を出産した母親の心理過程についてクラウスの情緒的反応段階説から分析し得たこと
鈴木 純子
1
,
堀 美智子
1
,
渡辺 智美
1
,
遠藤 恵子
1
,
荒井 眞智子
1
,
渡辺 真史
2
1山形県立高等保健看護学院助産学部
2山形県立中央病院小児科
pp.253-257
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902135
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はじめに
出産は,母親と家族にとって大きな喜びであり,児とその母親や家族にとって,輝かしい希望に満ちた人生の新たな出発点である。
ところが,長期入院を余儀なくされた超低出生体重児を出産した母親は,正期産分娩した母親と異なり,産褥早期からの育児行動(授乳・だっこ・オムツ交換)が遅れてしまう。そのため,児を受け入れることが困難となり,時間を要する場合が多々見られる。母親の心理過程には,自責の念や児の予後に対する不安を強く抱き,葛藤を繰り返しながら,少しずつ「我が子」として受け入れていくのではないか,と考えた。
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