連載 とらうべ
英国の助産婦と日本の助産婦,なにが違う
住田 亮子
1
1横浜市愛児センター
pp.827
発行日 1998年10月25日
Published Date 1998/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902020
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私は今年の1月10日〜2月8日まで,横浜市の派遣でイギリス,シェフィールドにある「Jessop Hospital for Women」と「Doncaster Hospital,Womens Hospital」という2つの病院で研修する機会を得ました.ここで感じた日本とイギリスの助産婦の違いについて述べたいと思います.
まず助産婦数に大きな差があります.イギリスの人口に対する助産婦数は,日本の人口に対する助産婦数の11.3倍です.妊婦の診察は助産婦が最初に行ない,異常と判断した時,医師に診察を依頼します.分娩・新生児のケアも,正常では医師は介入しません.また助産婦はアロマテラピーや母乳育児などの専門領域をスペシャリストとして持ち,病院内で中心となってケアを推進,関連する研究も行ないます.そして「何%の人が……」「研究結果によると……」という裏付けに基づいた説明のできるケアが行なわれていることを実感しました.
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