Medical Scope
妊娠性高血圧の硬膜外麻酔による治療
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.443
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901940
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妊娠中毒症の原因に関して,多くの研究成果が発表されつつあるのをみなさんは各種情報から耳に入れていることでしょう。
妊娠性高血圧(PIH:pregnancy induced hypertension)と呼ばれている純粋型妊娠中毒症の高血圧症状は,交感神経系の昇圧物質の作用による細い血管のれん縮が原因であるというのがどうやら結論のようです。そして,血管のれん縮状態は,妊娠によってたくさん産生されるはずのプロスタグランディンズのなかでも血管弛緩作用をもつプロスタサイクリンの欠乏によって,れん縮を起こす作用の物質のほうが強くなり,その結果として血管はれん縮して高血圧になるということになります。
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