Medical Scope
妊娠性高血圧の病態
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.266
発行日 1984年3月25日
Published Date 1984/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206424
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いままで,妊娠中毒症ということばで代表されてきた妊娠中に起こる高血圧の病態の解明には,とてもこの紙面では何か月かかっても書きつくせないほど多くの学説が登場しています。そんなに多くの学説がとび出してくるということは,要するに妊娠中に発生する妊婦の高血圧の原因がよく分かっていなかったということなのです。しかし,最近になって,この方面の病態生理はずいぶんと明解にとき明かされてくるようになりました。今月はその話題をお話ししましょう。
妊娠によってひき起こされた妊婦の高血圧のことを,最近ではpregnancy induced hyPcrtension(妊娠によって導かれた高血圧)というような表現でいい表わすのです。これを略してPIHとしている書物もあります。
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