特集 CTGに強くなる
異常CTGの注意
丸山 有子
1
1鹿児島市立病院周産期医療センター
pp.201-206
発行日 1998年3月25日
Published Date 1998/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901894
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
胎児心拍数は,心筋自体の活動に心拍数を上げようとする交感神経系の信号と下げようとする副交感神経系の信号が加算されることで規定されている。胎児の低酸素状態や血圧の上昇などがあると交感神経系や副交感神経系が反応し胎児心拍数に影響を及ぼす。さらに高度な低酸素状態から代謝性アシドーシスに陥ると,胎児神経系の抑制や心筋自体の抑制などを胎児心拍数図(CTG)上に読み取れるようになる。
異常CTGを評価し適正に対応するためには,このような胎児心拍をコントロールする生理学的機構をよく理解することが必要である。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.