特集 産痛の解明とケア
痛みを逃す分娩体位
鈴木 美哉子
1
1マルオト助産院
pp.759-763
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901778
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はじめに
昨今,わが国でもアクティブ・バースが徐々に浸透するようになってきた。医療者におまかせのお産から産婦が主体的に分娩ができるように支持したのがラマーズ法であるとすると,分娩台から解放し,より自由に,より生理的に産婦自身が楽な体位で分娩を試みるよう勇気を与えてくれたのが,アクティブ・バースである。産婦のみならず,分娩にかかわる医療者側にも大きな意識の変革を起こした。分娩台に横たわり,ただ単に痛みを我慢するだけでなく,陣痛に対して前向きに対処するのがアクティブ・バースそのものである。実践した産婦たちは,一様に「分娩台に横になっているよりもとても楽だった」と言う。
本稿では産痛緩和の視点から,分娩体位について考えてみたい。
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