特集 妊婦の体重コントロール,どう考える
食べたら動くこと.妊婦の体重管理における私の支援法
山田 節子
1
1世田谷バースハウス
pp.575-578
発行日 1997年7月25日
Published Date 1997/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901743
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世田谷バースハウスの方針
妊婦が太り過ぎると,妊娠中毒症になりやすい,鉗子や吸引分娩,帝王切開など異常分娩につながりやすいという理由で,施設によっては,妊婦健診時に厳しい体重管理がなされているようである。
体重コントロールで大切なのは,指示的な指導ではなく,妊婦一人ひとりのライフスタイルや食習慣,ストレスなど妊婦を取り巻く環境を理解した上での,助産婦によるアドバイスである。単なる脅しでは,妊婦健診そのものが妊婦に受け入れられないものとなってしまう。健診の目的である,妊婦の不安をなくし,安心を得るためのものが,不安材料になってしまっては本末転倒である。妊婦の体重増加が一番重視され,厳しい体重管理がなされているとしたら,妊婦にとってなんとも憂欝で,味気ない健診となってしまう。
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