特集 先駆的産科ケア活動
早くから取り組んだ産婦中心ケア.更なる充実をめざす—更生病院産科病棟のケアの実践
牧野 克子
1
,
鈴木 久美子
1
1愛知県厚生農業協同組合連合会更生病院産科
pp.469-471
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901721
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はじめに
当更生病院は,農業協同組合の組合員のための病院として1935年に創立され,現在は西三河の中核病院としてベッド数698床を有している。周産期病棟としては40床,年間の分娩件数は1000件前後を取り扱っている。しかし,1996年の出産数は965件で,出産数の減少に伴い当院の出産数も減少している。加えて,ここ数年に診療所(開業医)が周囲に増え,統計からみても診療所での出産数は増加傾向にある。
当病棟は,開院当初は産婦人科と内科の混合病棟であったが,増築された1967年,27床の産科単独の病棟となり新生児・未熟児室が併設された。しかし新生児・未熟児室は1978年,西三河地区のNICUとして独立病棟となった。「新生児未熟児センター」があることから,地域における周産期医療の中心的な要の役割を帯び「母体搬送」の数は顕著に増加してきている。母体搬送は母子の命を守るため,必ず受け入れるようにしている。
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