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公的介護保険の導入をなぜ急ぐのか
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.92-93
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901410
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負担と受益の薄弱な根拠
「40歳以上の人が,1人月に3000円ほど負担すれば,ホームヘルパーをはじめなんらかの公的サービスを在宅で毎日利用できます」というのは,厚生省の担当者がいう公的介護保険の「受益と負担」の内容だ。その根拠は政府が策定した「新ゴールドプラン」である。
月3000円という負担額は,2000年に施設やヘルパーがゴールドプラン通りに整った場合,その運営費として必要な4兆3000億円を,介護保険料の支払者として有力な40歳以上の人口(2000年)6500万人で割った額に,公費で半額負担した額である。本当だろうか。
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