特集 助産診断—共通概念の探究
助産診断の現状と課題
青木 康子
1
1川崎市立看護短期大学
pp.801-805
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901331
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はじめに
現代は,あらゆる職業がプロフェッションをめざしているといっても過言ではない。そうした中で,助産婦の専門職性はかなり高く評価されている。その要因としては,歴史的に独立営業の形で発展してきたことがあげられる。独立営業いわゆる開業助産婦の業務における権利と責任は,専門職に値するものであり,社会的にも承認されている。開業助産婦の権利と責任の中には,助産に必要な診断は助産婦独自にできる権利と,それに基づいて行なった行為についての責任は,行なった助産婦がとることが含まれている。
したがって,助産診断は,開業助産婦にとっては日常業務そのものであり,今も昔も変らない。その点からみれば,助産診断に迷いは生じないはずである。しかし,現実には助産診断に関する見解はさまざまであり,混頓とした様相を示している。その現状についていくつかの視点から述べ,助産診断の今後を考えてみたい。
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