連載 とらうべ
惜しみない言葉
酒井 郁子
1
1東京大学医学部健康科学・看護学科博士課程
pp.533
発行日 1995年7月25日
Published Date 1995/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901275
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結婚して5年目に妊娠した。私は看護婦として臨床と教育を経験し,そのときは修士課程に進み,論文作成の真っ最中につわりの時期を迎えた。しかし,おなかの子は親孝行で妊娠中一度もトラブルをおこさなかった。博士課程の1年生の夏休み,わたしは出産のために,実家の青森県八戸市に帰った。
故郷の市民病院で産もうと思ったのは,実家から車で5分の近さだったからである。看護職なのに安易な決め方ではあったが,結果はベストだった。娘と私はこの病院でよいケアを受け,出産し,退院することができた。
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