特集 ルチーンの医療処置を見直す
手術と見なされる出産—医師が剃毛,浣腸,会陰切開をする理由
マースデン・ワグナー
1
,
藤原 美幸
1前:WHOヨーロッパ地域事務局女性と子どもの健康部
pp.293-297
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901223
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妊娠は疾病ではない。ところが医師は,診断と治療を頻繁に要する重い病気であるかのように妊娠を管理していくのである。出産は外科的処置を要するものでもない。にもかかわらず,多くの病院であたかも手術と同様に管理されている。それは産科医が,同時に婦人科医であり,外科医でもあることから,女性の生殖器官への手術を多く行なっており,出産が文化的で家族的な出来事であるにもかかわらず,それが外科的処置に化けてしまいがちなのは,驚くべきことではないかも知れない。
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