ケースレポート
先天性ATⅢ欠乏症合併妊婦への分娩をめぐる看護展開
臼井 周子
1
,
前川 真由美
2
,
原田 恵子
2
1兵庫県洲本市立由良中学校
2兵庫県立淡路病院母子センター
pp.989-994
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901156
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はじめに
先天性AtⅢ欠乏症は,常染色体優性遺伝疾患で,発生率は5000分の1と稀な疾患と言える。しかし,妊娠に関連して約70%の症例に血栓症,塞栓性疾患が合併することが報告されている1)。そのため,妊娠,分娩,産褥期において,いかに血栓症発症を予防し,安全に分娩を終了するかが目標となる。
今回,先天性AtⅢ欠乏症の事例に対し,看護基準を作成し,分娩管理に慎重に対処し得た看護展開の内容を報告する。
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