研究・調査・報告
PL病院におげる完全母子同室制までの取り組み
井上 豊子
1
,
山本 恵美子
1
,
北村 幸太郎
2
1PL病院産婦人科病棟
2PL病院産婦人科
pp.771-776
発行日 1994年9月25日
Published Date 1994/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901100
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はじめに
近年,分娩直後からの母乳哺育や母子相互作用が重要視されるようになり,積極的に母子同室制を取り入れる施設が増加している。
当PL病院では完全母乳栄養を目指して1986年より積極的な取り組みを始めた。従来の半母子同室制(21:00〜9:00までの間は新生児室管理)では,母親が夜間の児の扱いに慣れずに,育児の不安を抱えたままで退院することが多かった。母子関係が成立し母乳哺育を成功させるためには,母と子がともに過ごし,常に児をそばで見たり,触れたり,世話をしたりすることの繰り返しによって,母親が児の状態を把握でき自信を持って退院できるようになる必要があるという理由から,完全母子同室制を取り入れることにした。
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