MEDICAL SCOPE
分娩時の臍帯動脈血ガス分析(2)
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.174
発行日 1993年2月25日
Published Date 1993/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900752
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先月は,分娩時の臍帯血ガス分析がどうして必要なのかという点についてお話ししました。今月はその実際について解説します。
血液ガス分析というのは,血液中の酸素分圧PO2,炭酸ガス分圧PCO2とpH(酸性かアルカリ性か)の3つを測定することをいいます。したがって,分娩直後の臍帯血では胎児のからだから出てきたばかりの血液が検査に適しているので,臍帯動脈中の血液(臍帯動脈血)を検査することになるのです。Rh式の血液型不適合妊娠などの場合を含めて,一般に出生時における新生児の臍帯血検査では臍帯静脈血を用いますが,このガス分析では臍帯動脈血が必要です。この点をよく理解して下さい。
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