連載 とらうべ
“ねばならない”からの脱却
興梠 清美
1
1慈恵柏看護専門学校
pp.1049
発行日 1991年12月25日
Published Date 1991/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900463
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今年は台風か多く各地に相当の被害を出した。長崎県雲仙・普賢岳の噴火などと合わせ,日頃忘れがちになっていた,自然の力の大きさ・怖さを改めて感じさせられた年であった。
自然に沿って生きるのは,案外大変なことである。心して,あるがまま自然体で生きようとするのだが,難しいと感じる時がある。ゆとりがなくなると“ねばならない病”に陥り,肩に力が入ってくる。“ねばならない”は,自も他も枠にはめてしまい,自由な発想や行動を抑制してしまう。その結果ますますゆとりがなくなっていく。そういう時は,他人に対してもまた,自分に対しても信頼が失われがちになる。
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