特別企画 周産期における倫理と看護
周産期看護をめぐる「当事者」の問題
「当事者」「第三者」の問題についての倫理学的な考察
土屋 貴志
1
1杉野女子大学
pp.571-575
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900129
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心臓と肺の同時移植を待ち続けながら亡くなった仲田明美さんの文章に,次のような一節があります。
「いつまで月本人は,人の苦しみや死んでゆく生命(提供を受ける人の生命も,提供を希望される人の生命も)を無視し続けた観念的脳死論議を続けるのでしょうか。〔中略〕私には,脳死論議を繰り返している人々がみな,脳死や臓器移植には日常的に遠いところにいる人たちばかりなのが悲しく思われます」(1987年9月28日付朝日新聞「論壇」)
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