特集 がんを考える
がん研究・治療最前線
竹内 正七
1
1帝京大学医学部産婦人科学
pp.526-530
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207649
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はじめに
本特集は子宮がん,卵巣がんを中心に,さまざまな角度からがんについて考えようというもので,その冒頭の論文として,標題のテーマで書くことを依頼されました。助産婦の皆様にできるだけ役に立つようなことを中心に,若干述べてみたいと思います。
まず,第1に婦人科がんの治療成績はご承知のように,近時非常に良くなってきました。しかし,これを仔細に見ますと,この成績の向上は,早期診断・早期治療によるもので,ほとんど早期例の増加によるものです。臨床進行期別の治療成績,つまり,0期,Ⅰ期,Ⅱ期,Ⅲ期及びⅣ期の治療成績はそれほど向上していないという事実に注目していただきたいと思います。
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