特別企画 臨床実習指導の新しい展開Ⅱ--愛育病院におけるこころみ
助産過程の展開とその実習指導について—産婦とその家族を対象に
新道 幸恵
1
1国立公衆衛生院衛生看護学部
pp.638-642
発行日 1988年8月25日
Published Date 1988/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207439
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はじめに
助産過程という言葉は,全国助産婦学校協議会の助産婦教育到達目標プロジェクトの報告書の中にはみられるが,他の成書には余り見受けられないこともあって,定義が一様ではなく,読者の中には,馴染みのない方やこの言葉に違和感をもつ方もあるかもしれない。
私は,助産過程とは,広義では「助産婦が,助産婦としての専門性に基づいて,妊産褥婦や乳幼児の母親,更には思春期から更年期までの女性の援助をする際の,援助の開始から終了までの一連の過程である」と定義できると思う。しかしここでは,狭義として「助産婦が,助産婦の専門性に基づいて,産婦の入院から分娩終了約2時間までの産婦およびその家族へ行なう援助の過程をいう」と定義して,その助産婦教育における意義と共に助産過程のプロセスの概略を述べ,その実習指導の考え方やポイントなどを述べることとする。
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