特集 産科と小児科--看護の継続性を高めるために
NICU看護婦から産科看護に望むこと
鈴木 三枝子
1
1千葉市立海浜病院新生児科
pp.626-631
発行日 1988年8月25日
Published Date 1988/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207436
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はじめに
NICUが各地に設立され,超未熟児をはじめとするハイリスク新生児が救命されるようになってきたが,母児一体の診療を目的とする周産期医療施設はまだ少なく,一般産科からNICUを持つ施設へハイリスク新生児が搬送されてくることが多いのが現状である。NICUで高度な治療が行なわれても,胎児期あるいは分娩から入院までの間に児にとって生命予後を左右するような致命的な出来事が発生したのでは,「後遺症なき救命」には限界がある。
当院は公立の総合病院で将来周産期センターとして整備される計画はあるが,現在は,新生児科と院内の産科,内科,小児科などと協力しながら周産期医療にあたっている。また地域の新生児科をもたない病院の産科,小児科,および産科開業医との間でも,母体搬送や分娩立ち会い,こちらから迎えにいく形での搬送入院などを通して連絡をとり合い,当地域の周産期医療に臨んでいる。そこで,第一線において新生児看護を行なっている立場から,分娩から入院までの新生児看護について,助産婦に望むことをまとめてみた。
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