JJM誌上講座・15 効果的な専門職教育のために
授業の基礎(その3)
平野 朝久
1
1東京学芸大学教育学部
pp.518-519
発行日 1988年6月25日
Published Date 1988/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207408
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前回では,生徒の学習目標は,教師によって与えられるのでなく,生徒自らが設定したり,自分の問題として受けとめることが重要であることを述べた。授業というのは,問題の解決の場としてのみ見られがちであり,授業の終末で生徒たち全員が一つの正解に達しないと気が済まない教師が多いが,むしろ,授業を,問題を見つけ,更にその問題そのものを発展させる場として見直すことが必要であろう。そこで生徒が自分の本当の問題なりめあてなりを見つければ,後は,授業場面であるか否かにかかわらず,自分で積極的に時間と場を見つけて学習(研究)を行なうものである。教師も無理に授業の中で学習を全て完結させてしまおうとするのでなく,学習を続けるのに必要な援助をすればよい。
ところで,今回は,問題なり目標(めあて)なりの設定も含めた学習計画および指導計画の立案について述べることにする。
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