JJM誌上講座・14 効果的な専門職教育のために
授業の基礎(その2)
平野 朝久
1
1東京学芸大学教育学部
pp.428-429
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207385
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前回に続いて,授業のあり方について考えていくための基礎的な事柄を述べることにしたい。前回は,望ましい授業は,教師と生徒による創造の過程としての授業であると述べ,そのような授業においては,教師も生徒もそれぞれの役割(立場)において主役であることを明らかにした。各々の役割は次元を異にするので,それぞれがその次元において思う存分に活動しても矛盾はないのであるが,一方がもう一方の次元に侵入すると,矛盾(対立)が生じる。今回は,そのことについて述べてみたい。
教師が生徒のすること(生徒の領分)に侵入してしまうことは,現実にしばしば生じている。その具体的な事柄の1つとして,学習目標および問題(課題)の設定を挙げることができる。
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